振り分けルールの設定方法

 ここでは振り分けルールの設定方法について解説します。
 振り分け機能をご利用になられたい方は、先に振り分け機能の概要をご覧ください。

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 概要で既に解説したとおり、ルールは主に『条件』と『処理』によって成り立ちます。
 ルールの目的などを記しておくために『コメント』の欄も用意されています。

 条件は『データ』『オペレーション』『パラメータ』を組み合わせることで設定します。
 処理も『処理』『パラメータ』を組み合わせて設定します。
 どちらも入力後『更新』をクリックすることで設定されます。

 作成直後のルールには、『条件』『処理』ともに一つも設定されていません(空です)。
 全ての入力欄を埋めて設定すると、更新後は入力欄が一つ増えます。条件、処理ともに複数行設定する場合は、一行ずつ入力して行数を増やしていってください。

条件の設定方法

  条件は『データ』『オペレーション』『パラメータ』の組合せにより成り立ちます。
 データは条件付けする項目を設定します。指定できる項目は、送信者や件名などメールのヘッダ、あるいは送信日時や受信日時などです。
 オペレーションは、データとパラメータの関連付けを選択し、パラメータはデータの条件を具体的に記述します。パラメータ内では『*』がワイルドカードとして働き、条件判断時に「ゼロ文字以上の任意の文字列」として扱われます。
 オペレーションの具体的な意味は、以下の通りです。
is 一致。データがパラメータに一致すれば条件が満たされます。
ex)データが『From』オペレーションが『is』パラメータが『*@y7.com*』の場合、送信者が『support@y7.com』のメールは条件を満たしますが、『support@y7.com』のメールは条件を満たしません。
is not 不一致。データがパラメータに一致しなければ条件が満たされます。
ex)『From』『is not』『*@y7.com*』の場合、送信者が『support@y7.com』のメールは条件を満たしますが、『support@y7.com』のメールは条件を満たしません。
in 含有。is と似ていますが、カンマ( , )で区切ることで複数の条件文字列を指定できます。
ex)『From』『in』『*@y7.com*,*@y7.com*』の場合、送信者が『support@y7.com』『regist@y7.com』のメールはどちらも条件を満たしますが、『billing@y7.net』のメールは条件を満たしません。
not in 非含有。in の逆で、複数の条件文字列を指定でき、そのどれにも一致しない場合に条件を満たします。
ex)『From』『not in』『*@y7.com*,*@y7.com*』の場合、送信者が『billing@y7.net』のメールは条件を満たしますが、『support@y7.com』『regist@y7.com』のメールはどちらも条件を満たしません。
greater than 大なり。データがパラメータより大きければ条件を満たします。時刻ならば、データの時刻がパラメータの時刻以降であれば条件を満たします。
less than 小なり。greather than の逆で、データがパラメータより小さければ条件を満たします。時刻ならば、データの時刻がパラメータの時刻以前であれば条件を満たします。
 これらのオペレーションは、データの選択によって使用できるものとできないものがあります。
 選択可能なデータのうち、よく使うものを以下に説明します。
From     (使用できるオペレーション: isis notinnot in
 送信者のメールアドレスを条件判断します。パラメータにはメールアドレスを記述します。
Sender   (使用できるオペレーション: isis notinnot in
To      (使用できるオペレーション: isis notinnot in
CC      (使用できるオペレーション: isis notinnot in
Reply-To (使用できるオペレーション: isis notinnot in
 それぞれ同名のヘッダを条件判断します。Sender はメールの送信者、To や CCはメールの宛先、Reply-Toはメールの返信先を表します。
 パラメータには送信者名やメールアドレスなどを設定します。
Any To and CC (使用できるオペレーション: isis notinnot in
To と CC (メールの宛先)に含まれる全ての宛先について条件判断します。どれか一つでも条件に合う宛先があると、条件を満たすものとして扱われます。
メールに宛先が一つもない場合(全ての宛先へBCCでメールが送られている場合)、条件を満たさないものとして扱います。
Each To and CC (使用できるオペレーション: isis notinnot in
Any To and CC とは逆に、一つでも条件に合わない宛先があると、条件を満たさないものとして扱われます。メールに宛先が一つもない場合(全ての宛先へBCCでメールが送られている場合)、条件を満たすものとして扱います。
オペレーション『is not』や『not in』と併用し、『指定の宛先が含まれない』という条件をつけるのに適します。
Return-Path (使用できるオペレーション: isis notinnot in
メール送信失敗時の返信先メールアドレスを条件判断します。
'From' Name (使用できるオペレーション: isis notinnot in
送信者の氏名を条件判断します。
判断時、サーバは空白も氏名の一部として取り扱ってしまうことがありますので、パラメータ指定の際はワイルドカードを利用してください。
例:『*J. Smith*』
Subject (使用できるオペレーション: isis notinnot in
件名を条件判断します。
特定の文字が含まれる場合を検査したい場合は、パラメータにワイルドカードを利用してください。
例:『*緊急*』
Message-Id (使用できるオペレーション: isis notinnot in
メッセージIDを条件判断します。
メッセージIDは、正常なメールであれば一意につけられるものです。ウィルス等によってはこのメッセージIDが異常なメールを送信することがあるので、適切な設定をすることでウィルスメールやスパムの排除に役立ちます。
例:『Message-Id』 『is not』『*@*』
Message-Size (使用できるオペレーション: isis notless thangreater than
メール文のサイズを条件判断します。パラメータには数値を設定してください。
Human Generated
人の手により送信された(自動返信などではない)メールであるかどうかを条件判断します。
『failure notice』のような送信失敗により返信されるメールなど、自動送信メールは条件を満たしません。
このデータを選択した場合、オペレーションとパラメータは参照しません
Current Date (使用できるオペレーション: isis notless thangreater than
受信日時を条件判断します。
Current Day (使用できるオペレーション: isis notinnot in
受信曜日を条件判断します。
パラメータには『Sun』『Mon』『Tue』『Wed』『Thu』『Fri』『Sat』のみ指定できます。


処理の設定方法

  処理は『処理』と『パラメータ』の組合せにより成り立ちます。
 選択可能な処理のうち、よく使うものを以下に説明します。
Stop Processing
メールを受信箱フォルダに入れ、振り分け処理を終了します。
ルール内のこれ以降の処理は行われません。
現ルールより優先度の低いルールも実行されません。
Discard
振り分け処理を終了します。Stop Processing と違い、メールは破棄され、受信箱には入りません。
ルール内のこれ以降の処理は行われません。
現ルールより優先度の低いルールも実行されません。
Reject
メールの送信者へエラーメールを返し、振り分け処理を終了します。
パラメータではエラーメールの内容を設定します。
ルール内のこれ以降の処理は行われません。
現ルールより優先度の低いルールも実行されません。
Mark
メールへ自動でフラグ設定をします。パラメータにはフラグの種類を設定します。
Read : メールを既読にします。
Flagged : メールにフラグをつけます。
Answered : メールを返信済み扱いにします。
Redirected : メールを転送済み扱いにします。
Add Header
メールにヘッダを追加します。パラメータに追加するヘッダの内容を記述します。
Store in
パラメータで指定したフォルダに、メールを入れます。
Discard を行わなければ受信箱にもメールが入ってしまうので、気をつけてください。
Redirect to
パラメータで指定したメールアドレス宛に、メールを転送します。
Forward to
パラメータで指定したメールアドレス宛に、メールを転送します。
転送の際の送信元は、ウェブメールのアドレスになります。
Reply with
パラメータで指定した内容で、メールに対して自動的に返信します。